添乗員ってどんな仕事? 海外ツアーのモデルスケジュール

添乗員って実際どんな仕事をしているの?という疑問にお答えすべく、一般的な添乗スケジュールをご紹介してきますね!添乗員の仕事は海外と国内と両方ありますが、旅添では主に海外情報を発信しているので、海外添乗のスケジュールについてお話していきます。

①【2~1ヶ月前】ツアーをアサインされる

添乗員業界では、仕事の依頼を「アサイン」といいます。つまりは、仮決定のようなもの。
会社から「〇月〇日~7日間のアメリカツアー行けますか?」といったような依頼がきます。

スケジュールは、あらかじめ3ヶ月前くらいどうしてもNGなところは伝えておくので、一応考慮した上でアサインがきます(どうしてもの時は、「そこずらせませんか?」というご相談はあります)。

このアサインのタイミングは、その時々によるのですが、ベテランの方ほど先に決まっていくケースが多いので、若手や新人の頃は、ギリギリまでスケジュールが決まらないこともあります。

この「予定が見えない感じ」が、なかなか大変だったりするのですよね。

②アサインをOKする

「OKです」といえば、その時点で一応仮決定。仮、というのはいろいろな事情で変更したり無くなったりすることもゼロではないからです。

とは言え、8割型決定のつもりで、添乗員はスケジュールを入れておきます。

アサインを受けた時点でわかるツアーの情報は、ツアータイトルとパンフレット情報のみ。つまりは、お客様と同じ情報だけです。

たいてい、私たちも販売されているツアーのパンフレットやWebページを確認して、どんなツアーなのかを確認します。

③過去の日報を調べる

パンフレットやWebページ以外の情報として持っている情報として加えるならば、唯一「過去日報」です。

日報というのは、ツアーの報告書のこと。
いつ集合して、ツアー人数は何人で、どの飛行機を使って、どのホテルを使って、何時に出発して、何時間観光して~などが事細かに書いてある、オフィシャルな日記のようなものです。

添乗員はツアーで必ず日報を提出し、それを全添乗員で共有しています。

この日報こそが命。
アサインされるのは、自分が過去にいったことがあるツアーとは限らないので、他の添乗員さんが行った時にどんな流れだったのか、どんな注意点があるのかなどを下調べすることがマストになります。

ある意味、この情報だけがすべてといっても過言ではありません。

④【ツアー3~4日前】打ち合わせ

出発の3~4日前に「打ち合わせ」があります。これはツアーを催行する会社に行って、今回のツアーに必要な資料や情報などを受け取るものです。(社員添乗員なら、自社で実施)

この時に初めて、今回自分が担当するお客様の人数、ホテル、観光ルート、フライト詳細などが明らかになります。それまでは、全くわかりません。

そう、たった3~4日前まで全貌がわからないのです。なかなかサバイバルだと思いませんか?

⑤【ツアー3~4日前~前日】お客様へのご挨拶電話と資料準備など

これはツアー会社にもよりますが、たいていほとんどの旅行会社では「出発前の添乗員の挨拶電話」をすることになっています。そのため、打ち合わせで資料をもらってお客様がわかったら、お電話をかけていきます。

電話でお伝えする内容としては
・同行する添乗員としてのご挨拶
・ツアー内容などの確認
・出発地や時間確認
・特に必須の持ち物等のご案内
・口頭での追加連絡など

だいたい平均15分。ですが、長い方だと1時間以上になることもあります。ツアーによっては、最大で20件以上かけることもあります。

そして出発までに、最新資料と照らし合わせて、現地の事前リサーチ、お客様へ案内するための資料準備、自分の動き方の確認やデモンストレーション、イメージトレーニングなどをしておきます。

もちろん、それまでに現地情報は勉強しておくのですが、やはり最新情報をもらうと「過去のツアーと微妙に違う?!」といったような、自分のツアー独特の注意事項などがあるので、そこを重点的にチェックしておきます。

⑥【ツアー当日~終了 】ツアー添乗

ツアー当日は、お客様の集合時間よりも1~2時間程前に空港に行き、受付準備をします。
そうして受付開始して初めてお客さまと会って、ツアーが始まっていきます。

(ツアー中のスケジュールについては、かなり細かくなるので、また別記事でお伝えしていきます!)

ツアー中は、スケジュールが滞りなく、安心、安全に行程が進むように、添乗の仕事に精を出していきます。

⑦【ツアー終了翌日~3日以内】精算報告

ツアー終了、つまり空港でお客様をお見送りして無事に日本に帰国をしたらツアーは終了です。その後、翌日~3日以内に「精算報告」に行きます。

ここでは、その名の通りツアー中に万が一の時のために預かっていたお金の精算と、ツアーの報告、日報の提出、会社によってお客様から回収したアンケートを提出します。

この精算、場合によっては空港からそのまま行くこともあります。

さらに精算といいつつも、場合によっては次のツアーの打ち合わせも兼ねています。その場合は、またこのサイクルが回り続けていくのです。

この精算が終わると、そこでいったんそのツアーの業務は終了ということになります。

仕事のスケジュールは人それぞれ

仕事のスケジュールは人によってさまざまなので、ツアーとツアーの間が3~4日と短い人もいれば、1ヶ月に1本程度という人もいます。

ただ、ツアーがアサインされてから終了までの流れは、だいたい同じです。

そのツアーの全容がわかって、ぐっとそれだけに集中するのは3~4日前の打ち合わせ~帰国後の精算まで。7日間ツアーであればだいたい前後含めて10~12日間程になるでしょうか。

たいてい、ツアーの全容はかなり前からわかっていると思われることも多いのですが、結構ギリギリだったりするのです。しかも、現地で情報が変わることも日常茶飯事。

そのため、意外と全てを知るのは直前のほうがいいと思っている添乗員も多いかもしれません(笑)。

tabiten

『旅添』は、世界50カ国以上を旅してきた旅好き元・添乗員Anaを中心に添乗員仲間が本当に役立つ旅の情報をお届けする旅メディア。国内外の旅のお役立ち情報を発信しています♪

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