旅添の添乗員が勝手に選ぶ「添乗員勝手にランキング」。
今回はのテーマは、スリ被害が多い都市ベスト5です。
日本人は狙われやすい国民
日本人が特に海外旅行で気を付けなければならないこと、それはスリ、ひったくり、置き引きなどの軽犯罪です。ヨーロッパはとにかくスリなどが多い多い(笑)!
まったく笑いごとではないのですが、現地の人でもよく被害に合っているほど本当にたくさんいます。
日本は安全過ぎて、悪く言えば平和ボケしている国民なので、危機意識が低く、あちらからするとだいぶ狙いやすいんですよね。
添乗員が、スリ防止、貴重品の管理を本当にうるさいくらいお伝えするのは、このためです。
私たちも「うるさいし、しつこいだろうなぁ」と思っているのです。
でもそれだけお伝えしても、必ずツアー内で必ず誰かは未遂にあっていますし、他の方に言わないだけで(お客様から言わないで欲しいと言われることがあるため)盗まれています。
そこで添乗員的に、人気の観光地の中でも頻繁に被害にあう都市をリストアップしてみました。
1位:ローマ
イタリアは世界的にも超人気の観光国。食や歴史遺産、文化、魅力的なものばかりですが、同時にスリのメッカでもあります。
特に日本人は昔から非常に狙われやすいと言われていて、街中を歩いていても本当によくスリにあってしまうのです。初めての海外、初のヨーロッパ旅行としてイタリアを選ぶなど、まだあまり旅慣れていない人が多いことも理由かもしれません。
ローマで1番被害が多いのは、ホームや電車。ホームにいて電車が入ってきたときや、電車に乗っている時です。乗り降りできて逃げられる、追いかけられない、人が多いため、すられたことすらきづかないこともあります。
次はコロッセオやバチカンなどの人気観光地。人が多い場所というのはどこでも共通している事ですが、特にイタリアの場合は必ずと言っていいほど被害が出ています。
2位:パリ
パリもローマ同様、日本人にとても人気の観光地です。
同じく地下鉄が最も危険な場所。さらに、ルーブル美術館やオルセー美術館といった美術館や博物館系でもよく被害が起きています。
あのシャンゼリゼ通りは、スリよりもひったくり。ちょっと新手の盗みの被害や、未遂が報告されることが多いです。
ツアーだと、ローマやパリでは実際に歩いて観光してもらったり、自由行動=フリータイムがあるので、その時に盗まれています。自分たちだけで電車やバスに乗ったり、歩いたりしていることが多いため、被害件数も多いということだと思います。
3位:バルセロナ
スペインのスリやひったくりは、ちょっとタチが悪いと言われています。羽交い締め強盗(後ろから羽交い絞めにして盗んでいく)やバイクでのひったくりなど、やりかたがちょっと凶暴なのです。
被害に合うのはやはりどこも同じ状況で、大通りを歩いている時、地下鉄に乗っている時、有名観光地を歩いている時です。
現地に住んでるガイドさんでさえ、地下鉄に乗っていると自分も含め周りの知り合いのなかで年に何回かは盗まれた話を聞くとレベルです。そのため、財布を小銭とお札で分けるのは基本。
乗る頻度が多い方は、注意しておいてくださいね。
4位:マドリッド
こちらも同じくスペインなのですが、やはりマドリッドも地下鉄や美術館などで被害が多発しています。タイプはバルセロナと同じくちょっと乱暴なタイプです。
特に注意してほしいのは、電車。ジプシーのみすぼらしい格好をしている人は、要注意です。
また、家族連れでやたら複数の子どもを引き連れている人も、たいてい怪しい。こういう人たちは、家族を装ったスリ集団の可能性があります。
子どもを近づけて安心させて、別の人が盗んだり、子ども本人に盗ませたりしています。また、電車のドアが開いてすぐに走って逃げていくような集団は100%スリです。
5位:フィレンツェ
こちらもイタリアの花の都、フィレンツェ。歴史の趣あるところでスリ?と思うかもしれませんが、ここはフィレンツェならではの詐欺がいます。その名も、踏み絵詐欺。
道端に絵などを置いて売っているふりをして、その絵を見ていると他の仲間が後ろからわざとドンっと背中を押して、ふらついたところに絵を置いて踏ませる。
「絵を踏んだだろ、金を払え」という詐欺です。
もしくは実際に踏んでなくても、踏んだと言い張ってお金を要求してきたりします。
こういう人たちは警察が来ると、一時的にサーッと荷物まとめて逃げて、いなくなるとまた店を広げだすのです。
日本ではあまりなくても、海外でも日常茶飯事
こうしてみると、いわゆる人気の観光地ばかり。
日本人がたくさん来る=ターゲットがたくさん=被害に合う、という図式なので、人気の観光都市や人が集まる場所には、同じようにスリもいると思ったほうがいいと思います。
海外は本当に盗みが多い。日本にいるとつい忘れてしまう感覚ですが、これほど安心安全な国こそ珍しいのです。
海外にいったら安全レベルも違うことを忘れず、安全に旅を楽しんでいきましょう。