飛行機に乗る際に、少々やっかいなのが荷物検査。スーツケースには入れられるけれど、機内持ち込みはダメ。逆に機内持ち込みはOKだけれど、スーツケースはNGなど、結局なにがダメなのかわからなくてパッキングに迷うことってありますよね?
特に、ダメなものを手荷物で持っていると、その場で捨てなければならないという悲しい事態になってしまいます。
この記事では、国際線に乗る際に、機内に持ち込んでいいものダメなものについて解説します!
「ライターは持ち込めますか?」「化粧水のスプレーって持って帰れるんですか?」などなど。添乗員がお客様によく聞かれる「迷うもの」を中心にまとめていきます!
飛行機でいう、手荷物とは?
海外旅行で飛行機に乗る際に、機内に持ち込む荷物を「手荷物」とよんでいます。これはたいてい、持ち込むスーツケースと旅行用の大きめなトートバックなどのことです。
貴重品などを入れているハンドバックや、ポシェット、斜めがけバックなどは「身の回り品」。
「機内に持ち込める手荷物は1個まで」という場合、「身の回り品」は含んでいないので、合計で2個は持ち込めるということになります。
すると、お客様から「じゃあ、ポシェットとA4くらいのトートバックと、小さいキャリーはダメなんですか?!」と聞かれることがあります。
厳密に言えば3つになってしまうのですが、そのあたりは暗黙の了解でOKになる場合がほとんどです。
特に日本からの出発便であれば、そこまで細かく「絶対に2つです‼!!」と言われることは、まずありません。いわゆる貴重品入れは、自分とセット=身につけている。とカウントしてもらえていると思いましょう。
ちなみに、機内ではなく飛行機に預ける大きなスーツケースは「受託手荷物」と呼びます。
機内に持ち込めるサイズは?
機内に持ち込める手荷物サイズには、一定の制限があります。基準は、3辺の合計が115cmまで(持ち手や車輪など、付属品すべて含む)のものです。
ただ、飛行機のサイズによって、航空会社によって、異なるケースもあり、これはだいたいの平均です。スーツケースを買う際に「機内持ち込み可能サイズ」と記載があれば、まず問題ありません。
サイズがオーバーしてしまうと、座席の下や上の荷棚(ハットラック)に収納できず、いろいろと面倒なことになるので、注意しましょう。
手荷物で機内持ち込みNGなものって?
サイズ以外に、機内に持ち込んではいけないものがあります。搭乗券を発券する際、かならず受付の人から「スーツケースに危険物はありますか?」と質問があります。
加えて、機内に持ち込んではいけないものもあります。
その場で言われてしまうと、機内にも持ち込めない、スーツケースにもいれられない=捨てるしかない…ことになってしまうので、事前にチェックしておいてくださいね。
<手荷物に入れてはいけないもの>
鋭利なもの、発火の可能性があるもの、ガス、燃料、火薬などの危険物、120ml以上の液体物
鋭利なもの | ワインオープナー、ハサミなど |
火薬など発火の可能性があるもの | 花火、クラッカーなど |
ガス、燃料、の危険物 | 漂白剤、酸素スプレー、ガスボンベ、スプレー、カラースプレーなど |
スーツケース(受託手荷物)に入れればOKなもの
手荷物ではダメだけど、スーツケースにいれればいいものは次のようなものです。
刃物類 | ハサミ、カッター、爪切りなど |
鋭利なもの | ワインオープナー、ソーイングセットなど |
100ml以上の液体 | ペットボトルの水、シャンプー、ゼリー状のもの、溶けると液体になるもの(チョコ、ジャムなど)、 |
スーツケースNG!手荷物にしなきゃいけないもの
発火の可能性があるもの、貴重品などは、必ず手荷物にしなくてはいけません。
発火の可能性があるもの | リチウム電池、リチウムバッテリー(スマホ用のモバイルバッテリー) |
貴重品 | カギをかけていても、税関では簡単に開けられます |
政府広報オンラインの情報もわかりやすいので、参考にしてみてください。
▶内閣府HP「暮らしに役立つ情報」 https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201412/4.html
そもそもスーツケースでも持って行けないもの
飛行機に載せられないものもあります。基本的には危険なもの。意外なところだと、接着剤もNGです。
・漂白剤や殺虫剤、ペンキなどの塗料や接着剤
添乗員がよく聞かれる「これって大丈夫ですか」なモノ
特に、添乗員がツアーでお客様によく聞かれる「これって大丈夫ですか?」は次のようなものです。
微妙に迷う!これって平気?
・モバイルバッテリー、デジカメなどのリチウム電池→必ず手荷物で、スーツケースはNGです。
・ライター→必ず手荷物で、1人1個まで。 昔は持ちこみNGでしたが、今はOKです。
・化粧水→100ml以下なら手荷物でOK。それ以上のサイズは、スーツケースへ。
・500mlのペットボトルに入った100ml以下の飲み物→ボトルの大きさが500mlなのでNG。飲み切った空の入れ物ならOKです。
・制汗剤やヘアスプレーだいたいサイズが大きいので、スーツケースならOKです。
・お土産のチョコレートやジャム→溶けると液体に近くなるのでNGです。稀にOKになる場合もありますが、スーツケースのほうが安心です。
・酒→アルコール度数が70%以下ならOKです。 ※24%以下→量の制限はナシ / 24%以上~70%以下→5リットルまで
行き先の国、利用する航空会社によってNGなものも
しかしながら、行き先や航空会社によってNGなものもあります。
例えば、エジプトはライターや電池は持ち込めない、アメリカは肉製品(カップラーメンの肉注意)が一切持ちこめないなど、細かくルールが決められています。
一般的なルールは抑えておきつつ、必ず行き先の独自のルールもあわせてチェックしておいてくださいね。